神奈川県総合リハビリテーションセンター

障害者支援施設 七沢自立支援ホーム

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利用者の体験談

「ライトホームで訓練を受けて」

野末 文

私は平成10年1月から平成12年6月まで通所で週2回ライトホームで訓練を受けました。
 ライトホームを利用しようと思った理由は、お料理やお裁縫などといった日常生活訓練をもっと上達させたいという気持ちからでした。
 私は盲学校の高等部を卒業してから電話交換の勉強をして、交換手として就職しました。しかし、人間関係や自分の視力の問題もあって辞職しました。
 その後、自分の将来役に立つようなことをやりたいなぁと思いライトホームで訓練を受けることとなりました。
 私がライトホームというところがあることを知ったのは盲学校で在学中、ライトホーム出身者の人とお友達になってからでした。
 私が受けた訓練内容は日常生活訓練、歩行訓練、パソコンの訓練でした。  日常生活訓練は私にとってためになるようなことばかりでした。
 特に調理作業に関しては安全に火元の確認をする方法、包丁操作のしかた等、分かりやすく教えていただきました。それまで自分が怖い思いをしながらやっていた調理作業を改めることが出来、非常に良かったと思っています。
 また、お裁縫では今まで時間がかかっていた糸通しやボタン付けなどの細かい作業も訓練のおかげでうまくできるようになりました。また、編み物の楽しさも知りました。
 自分が始めに感じていたこと以上のことを学ぶことが出来ました。
 歩行訓練は、ふだんから自力歩行をしていたので自分の歩き方の確認をしていただく意味でやってもらうことにしました。
 私はライトホームを利用するまで白杖の基本操作も分からずにいました。  実際に訓練を受けてみて杖の振り方はもちろん、安全確認や地図を頭に描きながら歩くこと、道を間違えてしまったときの対処方法などを学ぶことが出来ました。
 歩行訓練というのははじめ中途失明の方だけが受ければいいと思っていましたが、実際に訓練を受けて自分の歩き方を確認してもらって、より安全な方法をおしえてもらうことが大切だということがとてもよく分かりました。
 パソコンの訓練に関しては、私ははじめとくにやらなくてもいいと思い、希望していませんでした。
 しかし、周りの友人たちが電子メールをやっていたりしていることもあり、また自分でもいろいろなホームページを見て世界が広がればいいなぁと思い、訓練を受けさせてもらいました。
 パソコンの訓練は4ヶ月くらいやりましたが、自分でも驚いてしまうくらい、いろいろとできるようになりました。はじめは電子メールくらいだけでも出来るようになれればいいと思っていましたが、訓練終了前にはホームページを見たり、掲示板へ投稿することが出来るようになりました。
 私はこの3つの訓練を重点的に行ってきましたが、はじめに思っていた訓練内容といい意味で違っていて、とても良い訓練だったと思っています。
 また、訓練以外に行っていた行事もとても楽しかったです。
 ライトホーム・更生ホームの合同で行われたスポーツレクレーション大会、ライトホームのメンバーでやった、手作り昼食会や社会見学など、とても楽しい思い出が沢山出来ました。訓練を受ける前と、退所してからは私にとっていろいろと変化したのではないかと思っています。
 私自身が一番目的にしていた日常生活訓練に関しては、お料理のレパートリーも増え、家で母の手伝いをするのにも手際よくできるようになりました。
 また、行動範囲も広げられ趣味も今まで以上に沢山もてるようになりました。
 ライトホームは、入所している方が ほとんどで、私のような通所の人はそんなにいませんでした。週2回だけの訓練でしたが、周りの皆さんにかわいがっていただき楽しい思い出ばかりでした。
 訓練を受ける前は自分では出来ない、自信がないことが沢山ありましたが、今では何もかも自信を持って出来るようになっています。本当に私にとってためになる訓練で、これから先ずっと生かしていけたらいいなぁと思っています。

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