神奈川県総合リハビリテーションセンター

障害者支援施設 七沢自立支援ホーム

障害者支援施設 七沢自立支援ホーム

文字サイズ

ロービジョン

利用者の体験談のイメージ画像

利用者の体験談

私らしくいられた自立支援ホーム

Y・N

2021年6月14日、梅雨入りが発表されたその日に私は七沢自立支援ホームに入所しました。

私は去年の3月に平塚盲学校の専攻科であんまの課程を修了しました。無事卒業できたものの国家試験の結果は不合格。学校での採点でそれが分かった時、担任の先生に勧めていただいたのが自立支援ホームでした。私自身「いつかは利用したいなあ」と思っていたので、学生の区切りと試験に落ちたことをきっかけに入所して訓練を受けることを決めました。入所を希望したものの初めは躊躇していました。しかし、専攻科でお世話になった先輩から「時間を無駄にするな」の一言をいただき、待機期間を経て入所することができました。

入所生活の中で私が一番感動したのは、職員の皆さんはそれぞれ個性があって暖かく、雰囲気が明るくゆったりしていたことです。私は学生時代、時間だけを気にして焦って走り回ることが多かったので、初めのうちは「焦らないで」とよく言われていました。そのうち余裕を持った行動ができるようになり、「少し早めがちょうどいい」と思えるようになりました。

「歩行と日常を中心にすべての訓練を受けたい」と希望した私は歩行、日常、コミュニケーション、感覚。4つの訓練を受けました。マンツーマンでもグループ訓練でも、課題に自分のペースで取り組むことができました。そのため課題をクリアした時の達成感や喜びは人一倍大きかったし、迷っても職員はしばらく何も言わずに考える時間を与えてくださいました。どうしようもなくなって質問すると丁寧な説明とアドバイスやヒントをくださるので、安堵したことを覚えています。コミュニケーション、特に点字の訓練では「勉強で覚えるのにこの方法を取り入れていれば、ぎりぎりでも国家試験に受かったかもしれないのに。」と思わずにはいられないほど初歩から点字盤の使い方を教えていただきました。

感覚音楽ではピアノを弾ける特技を生かして職員や利用者の仲間と楽しく演奏させていただきました。「ピアノを習っていてよかった」と思いました。

進路活動については、施設でも認められていたしチャンスがあったにもかかわらず、私が見学をする勇気が出なくて思うように進めることができませんでした。1か所だけ第1候補の学校に見学に行きました。いった後考えが変わったのは自分でも驚きです。

コロナの影響で活動は制限され、つらい時期もありました。けれどその分ほかの利用者と交流することで仲間ができ、きずなも深まったと思います。職員の皆さんは体調を気にしてくださり、進路のことや生活のこと、些細なことまで話を聞いてくださいました。いろいろな方と接することができてとても楽しい入所生活でした。私らしくいられたのは接してくださる方が受け入れ応援してくださったからだと思います。

最後になりますが、支援員の皆さん、看護師の皆さんはじめ多くの方々にお世話になりました。私が入所中に出会った利用者の仲間にも感謝しています。ささやかな体験談が利用を考えている方々の参考になれば幸いです。私も他人任せにならないように、自分の夢に向かって進んでいきたいと思います。皆さん、本当にありがとうございました。

体験談の一覧に戻る
Page Top